デュポンのライター:種類・値段・ガスの選び方・偽物の見分け方
エス・テー・デュポンのライターは、黄色い炎のソフトフレームと青い炎のトーチフレームに分かれ、ガスは型ごとに専用です。種類と値段、リフィルの色と品番、ガスの入れ方、修理と保証、本物の見分け方と正規店を、公式情報から図でまとめました。
エス・テー・デュポン(S.T. Dupont)のライターは、炎で2つに分かれます。黄色い炎の「ソフトフレーム」は、フリント式の型がフランス製で、公式オンラインストアの表示価格は114,400円から。青い炎の「トーチフレーム」は22,000円からです。どちらもガスを補充して使いますが、ガスは型ごとに専用で、リフィルの色と品番で見分けます。
デュポンのライターの種類と値段
公式オンラインストアには、2026年9月の時点で139本のライターが載っています。各製品ページの「仕様」欄に、品番、素材、製造国と、合うガスリフィルとフリントの品番が書かれています。1
種類と値段(公式オンラインストア表示価格・2026年9月)
ソフトフレーム(黄色い炎)フリント式・フランス製
トーチフレーム(青い炎)フリントなし・製造国の表示は多くが中国
そのほかの形
目盛りは対数で、2万円→20万円→200万円と10倍ずつ。黄から青に変わる棒は、ソフトフレームとトーチフレームの両方を使える型です。※ウィンドプルーフは、デュポンが炎を黄色の「耐風フレーム」としている型で、トーチ用の黒のガスを使います。クリングの190,300円はスモール(C18601)。このほか、世界88個限定の「カジノ」が6,237,000円です。出典:公式オンラインストアの各製品ページ1
フリント式のソフトフレームの型は、どれも製造国がフランスです。トーチフレームの型にはフリントの品番がなく、製造国の表示は多くが中国です。1
ル・グランは、2つの炎を持つ型です。製品ページは、ローラーを回すとやわらかい二つの炎、上にスライドするとトーチフレームに「切り替わる」と説明しています。一方、公式ブログは両方を「同時に点火できる」と書いていて、説明が分かれています。112
オイルライターはある?: いま公式オンラインストアにあるライターは、すべてガスを補充する型です。1 ただし、デュポンが1941年に作った最初のライターは、ガソリンを燃料にする物でした。89
PSCマークは?: 日本喫煙具協会によると、燃料タンクが金属製の注入式ライターは、PSCマークの規制の対象外です。17 デュポンの取扱説明書は、本体からタンクまでを一つの真鍮の塊からくりぬいて作ると書いています。3 ただ、デュポン自身は、PSCマークの扱いを示していません。PSCマークのしくみはライターの種類と選び方で説明しています。
飛行機では: トーチ(ジェット)の炎は、日本喫煙具協会が「ジェット・バーナーフレーム式」と呼ぶ種類で、ターボと同じ「プリミキシング」に入ります。18 この種類は、機内持ち込みも預け入れもできません。2022 ソフトフレームの物なら、ライターとマッチを合わせて1人1個を、身につけて持ち込めます。19 ル・グランのように、ソフトフレームとトーチフレームの両方を持つ型は、乗る前に航空会社に確かめてください。ウィンドプルーフも同じです。デュポンは炎を黄色で「風に強い」としていますが、トーチ用の黒のガス(900430)を使い、英国の民間航空局は「ウィンドプルーフ」のライターを持ち込めない種類に名指ししています。2324デュポン自身は、飛行機での扱いを示していません。 詳しくはライターは飛行機に持ち込める?へ。
合うガスはどれ? リフィルの色と品番
新品のデュポンには、安全のためガスが入っていません。合うガスリフィルを別に買って補充します。1 ガスは型ごとに専用で、リフィルの色と品番で見分けます。見るのは2つ。まず炎の色、ソフトフレームなら次に型と品番です。215
あなたのデュポンに合うガスはどれ?
炎の色で分けて、ソフトフレームなら型と品番で決まります
ミニジェット、マキシジェット、スリム7、ツイッギー、スリミー、ビッギー、ウィンドプルーフ。テーブルライターとライターネックレスも黒です。
例外:棒状の「トーチ」(029001・029002)は、製品ページの表記では 赤 900436
リフィル6種と、公式の対応表に名前がある型
太字:いま公式ストアで売っている型 細い灰色の字:旧型など、対応表に名前だけがある型
値段は公式オンラインストア表示価格(2026年9月)。出典:公式オンラインストアの製品ページとリフィルのページ、海外公式サイトの対応表1215
品番(016…、C16…など)は、公式オンラインストアの各製品ページの「仕様」欄で確かめられます。1 手元の型が分からないときは、箱や保証書を見るか、買った店で確かめてください。
ライン1と「ライン2 ミニ」: 今のライン1(C14…)は、製品ページでは赤(900435)です。日本の赤のリフィルのページにはライン1の名前がありませんが、海外の公式対応表は「大きいライン1は赤、小さいライン1は黄」としています。1215 緑(900433)の「ライン2 ミニ」は旧型のことで、今の「ライン2 スモール」(C18601)は赤です。115
棒状の「トーチ」は説明が分かれます: 製品ページは900436としていますが、900436のリフィルのページには、デフィ エクストリーム用としか書かれていません。12
市販のガスは使える?
デュポンは、使わないよう求めています。取扱説明書には「エス・テー・デュポンの純正ガスレフィル以外は使わないでください」とあり、ほかのリフィルや間違った入れ方は、危険なだけでなくライターを傷める原因になるとしています。3 ジェットライターの説明書も、ライターの機能に合わせて作った純正ガスを使うよう書いています。4
純正リフィルは、黒とデフィ用が3,300円、黄・緑・青・赤が5,830円です(公式オンラインストア表示価格、2026年9月)。2
フリント(着火石)
フリントを使うのは、ソフトフレームの型だけです。ライターには、使っているフリントと予備のフリントが1つずつ入っています。3 純正のフリントは黒と赤の2種類で、どちらも8個入り1,089円です(公式オンラインストア表示価格、2026年9月)。2
| フリント | 合う型(公式の表記) |
|---|---|
| 黒 900601 | ライン2、ライン2 クリング、ライン2 スモール、ライン1、ギャツビー |
| 赤 900651 | ル・グラン、イニシャル、ライン2 スリム、ライン8、ラインD、モンデュポン、リベルテ |
ライン2などは、ボタンを爪で押し下げてスライドを外し、中の予備と入れ替えます。細かい手順は取扱説明書の図で確かめてください。3 ル・グランは、付属のドライバーでトップピースのねじを開けて交換します。1
ル・グランの「コイーバ」(C23472CL)だけは、日本の製品ページが黒(900601)としています。赤のフリントのページとフランスの公式サイトは、赤(900651)です。1221
ガスの入れ方と炎の調整
入れ方は、リフィルの色で2通りです。黄・緑・赤(900435)はライターにねじ込み、黒は押し込みます。どちらも火の気のない場所で行います。トーチフレームの型は、入れたあと約5分待ってから火をつけます。34
ガスの入れ方(デュポンの取扱説明書より)
作業はどちらも、火の気のない場所で。青のリフィル(イニシャルなど)は押し当て式で、手順が少し違います(下の説明)。出典:デュポンの取扱説明書34
火のそばでは絶対に補充しないでください。火をつけるときや、補充・炎の調節をするときは、顔や服をライターから離します。3
青のリフィル(イニシャルなど)は押し当て式: 底ネジを外してタンクを空にし、リフィルをバルブにまっすぐ、力を入れずに押し当てて5秒。これをくり返します。1本で何回か補充できます。3
ねじ込む前に: リフィルを手で温め、ライターは熱から離しておくと、温度差でガスが入りやすくなります。3
補充した直後に火がつきにくい理由や、ガスがうまく入らないときの確かめ方は、ライターのガス補充のやり方にまとめています。
炎の調整と、補充のめやす
- 炎の大きさ: 調節ネジはライターの底にあり、+側で大きく、−側で小さくなります。ライン1は、横のヤスリで高さを変えます。炎が大きいほど、ガスを多く使います。3
- ソフトフレームの火を消す: キャップを閉じます。キャップを開けている間は、ガスが出続けます。3
- ジェットライター: 高い所や寒いときは+側へ、暑いときは−側へ回します。4
- トーチの炎: 見える炎の上も、とても熱くなります。10秒以上つけ続けないでください。3
- 補充のめやす: 1日20回使うと、ミニジェットは約10日ごと、マキシジェットなどは約2週間ごと。空のまま置くと、一時的に調子が悪くなることがあります。4
- それ以外の調整: 販売店か、デュポンのアフター・サービス・センターに相談します。3
- お手入れ: やわらかい布でふき、溶剤は使いません。漆はメガネのレンズのように息をかけてふき、銀は銀磨きの布で磨きます。7
「クリング」の音と、高い理由
ライン2などのキャップを開けると鳴る澄んだ音を、デュポンは「クリング」と呼んでいます。初代ライン2で偶然生まれた音が、やがてブランドを象徴する音になった、と説明しています。111
音が鳴る仕組みそのものは、公式には説明されていません。デュポンが明かしているのは、音の確かめ方です。本体とキャップに140以上の工程をかけ、最後にサヴォワの工房で専用の共鳴測定器にかけて、理想の「クリング」が出た物だけを通します。1
製品ページでこの開閉音をうたっているのは、ライン2 クリング、ライン1、ル・グランです。1
なぜ高い? 公式が挙げる事実
- 部品の数と工程の多さ、製造にかかる期間は、上の図のとおりです。6
- 本体からタンクまで、一つの真鍮の塊をくりぬいて作ります。3
- 天然漆の樹液は、5ヵ月かけて竹の器に集めます。漆の技法は1935年から使っています。610
- 表面は、金細工の職人によるギヨシェ(細かな彫り模様)や、パラジウム、イエローゴールド、プラチナなどの仕上げ。蒔絵には12時間以上の手作業をかけます。1
- 組み立てた職人が、ライターの中に自分のイニシャルを刻みます。6
- フランス政府から「無形文化財企業(EPV)」に認定されています。1
製造国の表示は、ソフトフレームの型がフランス、トーチフレームの型の多くが中国です。1
1941年から:デュポンの歩み
修理と保証:郵送のみ、いまは約3ヵ月
デュポン・ジャポンの修理は、東京・上野のクライアントサービスセンターが郵送で受け付けています。直接の持ち込みは、受け付けていません。5
- 送るとき: 故障の内容と、名前・住所・電話番号・メールアドレスを書いた紙、あれば保証書を入れます。追跡できる方法で、緩衝材で包んで送ります。5
- 見積もり: 点検のあと、正式な見積もりと納期が届きます。有料の修理は、承認してから始まります。届き方は、保証・修理のページでは「メール」、よくある質問では「ハガキ(希望すればメール)」と書かれていて、ページによって違います。56
- 料金: 修理の内容によって違い、料金表は公開されていません。修理代・送料・代引き手数料を、代引きで払います。56
- 期間: 修理が大変混み合っていて、現在は約3ヵ月かかる、とよくある質問に書かれています。6
保証は購入日から2年
- 条件: デュポンが発行した保証書の、すべての項目が記入されていること。デュポンのすすめる通常の使い方での故障が対象です。オンラインストアで買った物は、保証カードと納品書をいっしょに保管します。56
- 対象外: 落下や水没、誤った使い方、自然な消耗、手入れ不足(さびなど)。ガスの補充とフリント・カートリッジの交換以外での分解。デュポンが認めていない第三者による修理・改造・部品の追加。5
- 修理のあと: 同じ故障は、修理が終わってから1年間、無料で直します(自分で壊した場合を除く)。5
- 断られる修理: 第三者が修理・改造した物、製造が終わった部品が必要な物、本物のデュポン製品でないと分かった物。5
本物の見分け方と、買える店
デュポン・ジャポンは、本物かどうかの鑑定(真贋鑑定)をしていません。56 偽物を避ける方法として案内しているのは、正規販売店か公式オンラインストアで買うことです。6
公式が挙げる、本物の手がかり
公式サイトには、ロゴや刻印の見本で偽物を見分けるような案内は見当たりません。確かな手がかりは、どこで買ったかと、箱・保証カードです。
正規店は7店舗
公式の店舗検索に載っている国内の店は7つで、どれもライターを扱っています(2026年7月に更新されたデータ)。13 銀座フラッグシップは、2025年2月に開いた旗艦店です。14 このほかに公式オンラインストアがあり、発送は国内だけです。6
新宿高島屋5F オム・メゾン03-3356-0734
大丸心斎橋店本館6階06-4256-1124
大丸梅田店3階050-1780-5732
そごう横浜店5階045-451-2144
大丸福岡天神店本館4階092-725-4180
セントラルゾーン75400438-42-1664
出典:公式の店舗検索(2026年7月更新のデータ)13
中古で買う・売るとき
公式サイトには、買い取りや下取りの案内は見当たりません。中古の値段は、買い取り店や中古店がそれぞれ決めています。
デュポン・ジャポンは鑑定をせず、保証には記入済みの保証書が要ります。56 このため中古では、オリジナルの箱と保証カードがそろっているかが、本物かどうかと保証の両方を確かめる手がかりになります。
海外のデュポンは、2025年4月1日以降に正規ルートで買った一部のフランス製品に「デジタルパスポート」を付けています。保証が6ヵ月延びて2年6ヵ月になり、中古の買い手に引き継ぐこともできます。日本の公式サイトには案内がなく、国内で使えるかは分かりません。16
ガス補充の基本と、ほかの高級ライター
ガス補充のしくみや、補充してもつかないときの確かめ方は、ブランドを問わず共通です。ほかの高級ライターや、ライター全体の選び方もあわせてどうぞ。
よくある質問
デュポンのライターは金でできていますか?
高級ラインの素材は真鍮です。公式オンラインストアの仕様欄では、素材は「真鍮」、イエローゴールドやピンクゴールド、パラジウム、プラチナは「仕上げ」として書かれています。トーチフレームの型には、亜鉛合金の物も多くあります。
デュポンで人気のあるモデルは?
販売数のランキングは公開されていません。デュポン自身は、開閉音「クリング」で知られるライン2を「炎のシグネチャー」、ル・グランを「炎のアイコン」として紹介しています。
デュポンのライターの修理は自分でできますか?
自分でしてよいのは、ガスの補充と、フリント(着火石)やカートリッジの交換までです。それ以外の目的で分解すると、保証の対象外になります。デュポンが認めていない第三者が修理・改造した物は、デュポンの修理も受けられません。
デュポンのライターの修理料金はいくらですか?
料金表は公開されていません。修理の内容によって違い、点検のあとに正式な見積もりが届きます。有料の修理は承認してから始まり、修理代・送料・代引き手数料を代引きで払います。
デュポンのライターは東京のどこで修理できますか?
デュポン・ジャポンの修理窓口は、東京・上野のクライアントサービスセンターです。ただし直接の持ち込みは受け付けておらず、郵送だけです。
出典
24 件のリンクをすべて表示
本ガイドの根拠となった一次資料および報道です。
- 1 S.T. Dupont:ライター(公式オンラインストア) ライター
- 2 S.T. Dupont:ライターガスリフィル/フリント(公式オンラインストア。対応する型と値段) ライターガスリフィル / フリント / フィラメント
- 3 S.T. Dupont:ライターの使用説明書(ガスの入れ方、炎の調節、フリント交換) Briquets / Lighters(使用説明書)
- 4 S.T. Dupont:miniJet・MaxiJet・Extreme Challenge 使用説明書(ジェットライターの補充と炎の調節) miniJet、MaxiJet、Extreme Challenge 使用説明書
- 5 S.T. Dupont:エス・テー・デュポン製品の保証/修理(郵送のみ、保証2年、真贋鑑定なし) エス・テー・デュポン製品の保証 / 修理
- 6 S.T. Dupont:よくある質問(修理の納期、製造工程、本物の確認) FAQs
- 7 S.T. Dupont:ライターのお手入れ ライターのお手入れ
- 8 S.T. Dupont:ザ・メゾン(沿革。1941年に最初のライター) ザ・メゾン
- 9 S.T. Dupont(英語):The Maison(1872年の創業、1941年のガソリン式ライター、1952年の最初のガスライター「D57」) The Maison
- 10 S.T. Dupont:受け継がれてきた匠の技術(1924年ファヴェルジュの工房、1935年の漆) 受け継がれてきた匠の技術
- 11 S.T. Dupont:ライン2 – 炎のシグネチャー(公式ブログ) ライン2 – 炎のシグネチャー
- 12 S.T. Dupont:Le Grand Dupont ― S.T. Dupontを象徴する“炎のアイコン”(公式ブログ) Le Grand Dupont ― S.T. Dupontを象徴する“炎のアイコン”
- 13 S.T. Dupont:店舗情報(公式の店舗検索) エス・テー・デュポン 店舗情報
- 14 S.T. Dupont:銀座フラッグシップ(2025年2月開店) 銀座フラッグシップ
- 15 S.T. Dupont(英語):Gas refill(ガスリフィルの対応表) Gas refill
- 16 S.T. Dupont(英語):Digital Passport(海外のデジタル保証書) S.T. Dupont Digital Passport
- 17 日本喫煙具協会:たばこライター及び多目的ライター(点火棒)の販売規制に関するQ&A たばこライター及び多目的ライター(点火棒)の販売規制に関するQ&A
- 18 日本喫煙具協会:ライター&喫煙具マニュアル(分類、仕組み、炎の温度、寒さ) ライターマニュアル
- 19 国土交通省:機内への持込み又はお預け手荷物に制限がある品目の代表例 機内への持込み又はお預け手荷物に制限がある品目の代表例
- 20 JAL:〔国内線〕特にお問い合わせの多い危険物の代表例(ライター) 〔国内線〕特にお問い合わせの多い危険物の代表例
- 21 S.T. Dupont France:Briquets(ル・グラン「コイーバ」のフリント) Briquets
- 22 ANA:国際線 機内持ち込み・お預かりに条件があるもの(ライター・マッチ) 機内持ち込み・お預かりに条件があるもの|国際線
- 23 デュポン(公式オンラインストア):ウィンドプルーフ(黄色の耐風フレーム、黒のガス900430) ブラッシュ
- 24 英国民間航空局:荷物に入れてよい物(ライターは1個を身につけて。ウィンドプルーフ・ジェット・青い炎は不可) Safety advice on what to pack